夏休みの宿題もそうですが、日ごろの食育の一つとしてお菓子作りをテーマに自由研究はいかがでしょうか?
琥珀糖やバター作りが定番かとは思いますが、今回はそれ以外の自由研究に向いているネタもいくつかおすすめしたいと思います。
身近だけど意外と奥が深いお菓子作り!レシピも併せてご紹介します。
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お菓子作りに関連するおすすめのネタ
お菓子作りに関する自由研究のネタとしては琥珀糖やバター作りなどがよくありますよね。
今回はレシピだけでなく、仮説・考察ポイントも少し見ていきたいと思います。
・生クリームからバター作り(難易度:低)
定番ですが身近な食材の加工工程を詳しく知れる良いネタです。少し体力が必要なのでクリームは少量(100ml程度まで)で行うことをお勧めします。また、手の温度で温まるとできにくくなるのでそういう意味でも小容量がおすすめ!
ペットボトルだと切る作業が必要になるので、100均などでフタで密閉できる300ml容量程の容器で行うのもお勧めです。
こんな感じの容器がやりやすいです。
①用意するもの
・ペットボトル(350mlタイプ)
(蓋ができる300ml程度の容器でも可)
・生クリーム100ml
(添加物がなく種類別:クリームと書かれたもので脂肪分40%以上)
・ハサミまたはカッター
・ボウル
・ヘラ
②手順
・よく冷やしたクリームをペットボトルに入れ、よく振る
・だんだんと音がしなくなってくるがそれでも振り続ける
・動かなくなった状態から固まりと水分に分かれ始める
・ハサミなどでペットボトルの真ん中を切り、塊をボウルに取り出す。水分は別の容器に取り分ける。この時に手を切らないように注意!
・固まりをヘラで練って水分をさらに絞り出すと完成!水分はその都度別容器に取り分けて下さい
③仮説・考察ポイント
・振っている途中の状態変化について
「液体でシャバシャバ」→「音がしなくなった」→「固まりと水分に分かれた」のは何が起こっていた?生クリームをずっとホイップし続けると中で起こっていた現象がわかるかも…?(200mlタイプのものを購入した場合残った100mlでやってみてね)
・出てきた水分(バターミルク)について
出てきた水分は何?味見してみよう!無脂肪牛乳や低脂肪牛乳と比較すると…?事前にスーパーで無脂肪牛乳を買っておくと比較しやすいかもしれません。
・手作りバターの味について
市販のバターと食べ比べなどをしてみて、どんなところが違うのか考えてみよう!
まとめる際にこちらの記事も参考にしてみてください。
※失敗した場合
もしかするとバターにならずにドロドロになってしまう場合があるかもしれません。別記事で解説しているので参考に考察してみてください。
・色が変わる?不思議な紫芋パウダー(難易度:高)
pHに関することが出てくるので高学年向けかもしれません。紫芋パウダーは100均などにも売っています。紫キャベツと焼きそばの実験が有名ですが今回はホットケーキで行います。
①用意するもの
・ホットケーキミックス 200g
・牛乳 200g
・紫芋パウダー 20g
・レモン汁 少々
※レモン汁以外の材料は半分ずつ使って、レモン汁ありとなしで比較を行います。
紫芋パウダーはセリアでも購入可能です。
②手順
・ホットケーキミックス100g、牛乳100g、紫芋パウダー10gをよく混ぜ、フライパンで焼きます。これが青色の生地になります。
・ホットケーキミックス100g、牛乳100gを混ぜ合わせます。続いて、レモン汁少々と紫芋パウダー10gを混ぜ合わせておいたものを加えます。これが紫色の生地になります。
③仮説・考察ポイント
・色の変化について
なぜレモン汁を入れないと青色になる?ホットケーキミックスに入っているもので青色に変える役割があるものを調べよう!
また、青色のホットケーキにレモン汁で文字を書いてみよう!
・アントシアニンについて
紫芋に含まれるアントシアニンの性質について調べてみよう!
また、他にもアントシアニン色素が含まれていそうな食品を探してみよう!同じような紫や濃い青の食材にレモンを入れるとどうなる?
紫キャベツやブドウの皮を煮た汁を使うと身近なものが酸性化アルカリ性かを調べることが出来ます。酸性なら赤やピンク、アルカリ性なら黄や緑に変色するので気になったものを調べてみましょう!
・色素について
アントシアニンのようにpHの違いで色が変わるものを探してみよう。ラーメンの麺はなぜ黄色いのでしょう?原料の小麦粉は白いのに何を加えると黄色になるか調べてみよう!
・小麦粉の種類について(難易度:中)
小麦粉にはいくつか種類がありますが、大人でもちゃんと違いを言えない人は意外といるのではないでしょうか?実際にクッキーを作って仕上がりにどんな差が出るのか比較してみます。
①用意するもの
・薄力粉 120g
・強力粉 120g
・卵 Mサイズ2個
・砂糖80g
・バター(ケーキ用マーガリン) 100g
②手順
・バターに砂糖を加え白くもったりするまでよく混ぜます。ここに溶き卵を3回に分けて入れその都度均一な状態になるまで混ぜます。※少量ずつ加えるのがポイント
・ここで生地を半分に分け、片方は薄力粉、もう片方は強力粉を振るってから入れ、粉っぽさがなくなるまで混ぜる。
・ひとまとめにしてラップでくるみ、冷蔵庫で生地を1時間程休ませる。
・綿棒などで5mmほどの厚さに伸ばしお好きな型でくりぬき、オーブンシートを敷いた天板に並べる。もし生地がべたつき扱いづらい場合は少しだけ使用した小麦粉を表面に付けて打ち粉をしてみてください。
・170℃に予熱したオーブンで15分程度焼き、焼き色がついたら完成です。
③仮説・考察ポイント
・2種類の違いについて
生地を作っている時から違いがあるかもしれません。完成品だけではなく工程でも気付いたことがあれば覚えておきましょう。(混ぜた後の違いで写真も撮ってみるといいと思います)
また完成したものについて食感や味、形などについて違いを見つけてみましょう。
・小麦粉の種類について
薄力粉と強力粉で何が違うのか調べてみましょう。それぞれどんなものに使われているか、薄力粉⇔強力粉を置き換えるとどんなものが出来そうかも考えてみると面白いです。
時間があれば実際に置き換えて作ってみてうまくいった・失敗したものについて考察すると、なぜこの食品にはこの小麦粉を使うのかなどがわかるかもしれませんね。
こちらに違いについてまとめたものもあるので参考にしてみてください。
他にも色々な粉があると思うのでそれぞれ試してみても面白いかもしれませんね!
・寒天とゼラチンの違い(難易度:中)
寒天とゼラチンには水分を固めるという性質があります。
それぞれの違いについて調べ、実際にゼリーやプリンをそれぞれで作ってみると、向いているお菓子なども考えてみると面白いです。
①用意するもの
(寒天Ver.・ゼラチンVer.合わせての分量)
・お好みのジュース 500ml
(酸味が少ない方が失敗しにくいです)
・砂糖 大さじ2
・粉ゼラチン 5g
・寒天 2g
②手順
ゼラチンVer.の作り方
・大さじ2の水をボウルに入れ、その上から粉ゼラチンを振りかけ5分程ふやかします。このとき必ず水にゼラチンを加えて下さい。逆だとダマになりやすいです。
・耐熱容器にジュース200mlと砂糖大さじ1を入れ、混ぜた後にレンジで1分(500w)温めます。触ってみて少し熱いかなくらいまで調整してください。
・ふやかしておいたゼラチンに温めたジュースを加え、ゼラチンを良く溶かします。
もし溶けない場合はジュースの温度が低いです。温めて溶かしてください。
・お好みの容器に注ぎ、よく冷やし固めたら完成。
寒天Ver.の作り方
・ジュースをレンジで少し加熱し、少し温かいくらいにしておきます。
・水100mlと粉寒天2gを鍋に入れ、沸騰するまで加熱します。沸騰後1分間はそのまま混ぜながらグツグツ煮続けます。
・その後ジュース300mlと砂糖大さじ1を加え、よく混ぜます。
・お好みの容器に注ぎ、よく冷やし固めたら完成。
③仮説・考察ポイント
・2種類の違いについて
見た目や硬さなどどんなところが違う?実際に食べてみて食感や口溶けなどを比較してみよう。
それぞれの原料を調べて違いについてもまとめてみよう。
・作る手順について
ゼラチンと寒天で作る工程が違う部分が色々あります。なぜ寒天は煮るのか?寒天の方が少ないのにたくさんの水分を入れるのはなぜか?など思ったことも一緒に調べてみるとより理解が深まります。
寒天とゼラチンについてはこちらの記事も参考にしてみてください。
■作る際のポイントと注意
酸味の強いオレンジジュースやグレープフルーツジュースなどは固まりにくくなる時があります。できればあまり酸っぱくないジュースで行う事をお勧めします。
砂糖は入れなくてもいいですが、砂糖を入れることで固まりやすくなることと、寒天の方は水が多いので味が薄くなることから加えています。
寒天は煮込みが足りない場合、ゼラチンは高温にしすぎた場合に固まりにくくなるので注意しましょう。
まとめ
自由研究でやったことは大人になっても覚えていることが多く、お菓子作りの場合、日常生活でも使える知識が身に付くので非常におすすめです。
実験してみるのは大人にとっても楽しいもの。
楽しく学んで美味しく食べることができるお菓子作りをテーマとした自由研究で、ぜひお子さんと一緒に大人の方も楽しんでくださいね!
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