色々な使い方ができるパイシート。皆さんも使ったことがあるのではないでしょうか?
その中で失敗としてよく聞くのがうまく膨らまない。均一に膨らまないというもの。
今回はどうやればきれいに膨らむのかについて書いていきます。
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パイが膨らむ原理
まずはなぜパイ生地が膨らむのかについてみていきましょう。
まず、パイ生地は小麦粉主体の生地とバターが混ざらずに折り重なっているという特徴があります。また、パイ生地を自分で作ったことがある方はわかるかと思いますが水が含まれるのも重要なポイント。
この生地を焼くことで、バターの層が溶けだし、その隙間に水蒸気で生地が押し広がるという現象が繰り返し起きることで膨らみます。
膨らまない原因として何がある?
パイ生地は膨らむ際に重要なポイントはバターの溶け出しと生地に火が入るのが同時に起こることです。
このタイミングがずれるとうまく膨らみません。
膨らまない原因として挙げられるのは以下です。
・生地の温度が高いor上げすぎてしまった
・生地を練ってしまった
・焼成温度(庫内温度)が低い
・フィリングの水分が多すぎる
では個別に見ていきます。
生地の温度が高いor上げすぎてしまった
作業中何度も冷やすのはこのためです。
生地にはバターの層と小麦の層が交互に重なってます。
生地の温度が上がるとバターが溶け出してしまい、小麦の層同士がくっついてしまうため、せっかく層になっていたものが崩れてしまいます。
その状態で焼成してしまうと、バターの層が溶けだし、その隙間に水蒸気で生地が押し広がるという現象が起きないため膨らまなくなります。
また、生地を扱う際、使用する厚さや大きさに伸ばしたら必ず冷蔵庫で30分以上は休ませてから次の工程へ行くようにしてください。
リーフパイのように型を抜く場合は、生地を冷蔵庫で休ませてから型で抜くようにしてください。(休ませる時間は15分程度が目安)
パイ生地を伸ばしてすぐに抜くと生地が縮み、形が変わってしまうことがあるので要注意です。
生地を練ってしまった
これも一つ目と似ているのですが、練ってしまうことで層になっているものが崩れてしまいます。
また、練ることで温度も上がるためさらに膨らまなくなります。
よくあるかもしれませんが、型を抜いた時など、生地が余った場合、残った生地は丸めずに重ねてつぶすという方法でまとめるようにしてください。
もし丸めてしまうと層がきれいに並ばず、形が崩れてしまったり、膨らまなかったりする原因となります。
焼成温度(庫内温度)が低い
パイ生地は膨らむ際に重要なポイントはバターの溶け出しと生地に火が入るのが同時に起こることと冒頭にご説明しました。
焼成温度が低いと小麦生地に火が入る前にバターが溶け出してしまうため、膨らみにくくなります。
また、同様に余熱を忘れてしまった時など、庫内温度が中途半端な状態で生地を入れてしまうと失敗しやすいです。
フィリングの水分が多すぎる
水分が多いフィリング(具材)を乗せて焼くときによくありがちですが、フィリングからパイ生地に水分が移ってしまう可能性があります。
この場合はあらかじめフィリングを入れる前に、底の部分だけ先に焼いておくと土台がしっかりするのできれいに焼けます。
ピケは必要?どんな意味がある?
ピケ(穴をあける)のも均一に膨らますためには重要だったりします。
膨らみすぎないように空気を抜く穴と思う方もいるかもしれませんが、それだけではありません。
特に大きな生地で焼く場合は部分的に水蒸気がたまり、膨らみすぎたり、火の入り方が変わってしまうことがあります。
それを防ぎ、均一かつ適度に膨らます役割があるため、大きな生地で焼く場合はやった方がいいです。
(飾り付けや編み込みで使うような細長い生地だとムラが出にくいのでピケ不要なことが多いです)
まとめ
パイをきれいに膨らませるには膨らむ原理を知ることが重要です。
ポイントは、生地の温度を上げないように工程ごとに冷蔵庫で休ませるようにし、練らないようにする。焼成温度はレシピ通りに設定し、余熱をしっかりしてから焼く。
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