板ゼラチン・粉ゼラチン・寒天の違いは?それぞれ代用できる?

レシピによって使用する凝固剤(ゼラチンや寒天など)が異なることがありますが、家にどれかかしかない場合代用できるのでしょうか?また違いは何なのでしょうか?

凝固剤にはゼラチンや寒天以外にもアガーやカラギーナンなど様々ありますが、今回はより一般的な板ゼラチン、粉ゼラチン、寒天の違いと注意点について書いていきます。

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ゼラチンとは

動物の皮や骨などに含まれるコラーゲンを抽出したものです。

一般的に料理に使われるのは板ゼラチン、粉ゼラチン、顆粒ゼラチンがあります。

一度固まった後に溶ける温度が低いため、口溶けがよくやわからい特徴があります。

よく用いられる用途としてはプリンやムース、レアチーズケーキなど洋菓子が多いです。

寒天とは

テングサなどの海藻を煮てできた「ところてん」を乾燥させたものです。

固める力はゼラチンの約5倍、アガーの約2倍と言われています。

一般的に料理に使われるのは棒寒天、粉寒天、顆粒寒天があります。

常温でも溶けだすことがなく、しっかりした歯ごたえとホロっと崩れる食感が特徴です。

よく用いられるものはゼリーや羊羹などの和菓子が多めです。

ゼラチンの形状による違い

ゼラチンには板ゼラチン、粉ゼラチン、顆粒ゼラチンがありますがその違いは何なのでしょうか?それぞれの詳しい特徴から見ていきたいと思います。

まず、板ゼラチンは1枚の分量が決まっている為、毎回計量する手間がありません。

ただ、厳密に水で戻す時間や温度を決めていないとゼラチンが含む水の量が一定にならず、最終的な仕上がりにばらつきが出る可能性があります。

予防する方法として、基準となる水で戻したゼラチンを決め、その重さを測っておきます。

次回からはその重さになるように水分を足したり、搾ったりするのがおすすめ。できれば戻す時間や温度も決めておいた方がいいでしょう。

続いて粉ゼラチンは、毎回決まった量の水で戻すことができる為、一定の品質を保ちやすいです。

また、固める力は粉タイプの方が若干強いと言われています。少量でも使いやすいため家庭用などでよく用いられます。

一方できちんと溶かさないとダマになったりするため溶かす際には注意が必要です。

最近は顆粒ゼラチンというタイプも出ており、水でふやかさなくても固めたい液体に直接加えればOKというものもあります。

注意点は液体によっては溶けにくいものもあることとあまり売っているところが多くないという事。笑

違いをまとめるとこんな感じ

ゼラチンと寒天の特徴

固まる原理

ゼラチンも寒天も固まる原理としては同じです。

これらの凝固剤と呼ばれるものは網目構造をとっており、乾燥時はぎゅっと収縮している状態です。

これに水分と熱を加えると構造が緩みほどけてバラバラに分散します。

この状態から温度を下げるとまた元の構造に戻ろうとする力が働きます。

この時に周りの水を抱き込みながら網目構造に戻る為、ゼリー状に固めることができるのです。

それぞれ代用できる?

板ゼラチンと粉ゼラチンについて

板ゼラチンと粉ゼラチンをそれぞれで代用したい場合、元の原料は同じであるため代用可能です。ただ、水分量には注意が必要です!

・粉ゼラチンを板ゼラチンで代用したい場合

この場合は粉ゼラチンで加える水の量と板ゼラチンが吸水する水の量を合わせれば大丈夫です。

ふやかした後の板ゼラチンの重量を測り、ふやかす時間やしぼり加減で調整すれば問題ありません。足りなければ水分を一緒に加えましょう。

・板ゼラチンを粉ゼラチンで代用したい場合

少し厄介なのはこちらの場合。板ゼラチンは吸水した量がわかりづらく、粉ゼラチンで代用した場合、水分が多いのか少ないのかわかりにくいです。

もし吸水後の重量などがわかればいいのですがわからないことが多いと思います。

あくまで目安ですが、私の経験談ですが1.5gの板ゼラチンを冷水で20分浸した時に8gとなっていました。

という事は20分で約5倍の水分を吸収したという事です。

そのため、漬け置き時間から推定し、20分であれば5倍の水を入れるようにするなどレシピに書いてある漬け置きする時間で粉ゼラチンをふやかす水の量を調整してください。

※粉ゼラチンは4~5倍程度の水は必要です。あまりにも少なくすると固まらなかったりダマになったりすることがあります。

寒天とゼラチンについて

寒天とゼラチンをそれぞれ代用する場合、できなくはないですが仕上がりに差は出ることは覚悟しなければいけません。

具体的にいうとミルクプリンとミルク寒天のように食感が異なってしまいます。また、固める力にも違いがある為、加える量も調整する必要があります。

・ゼラチンを寒天で代用

一般的に液体に対してゼラチンは2~2.5%、寒天は1~1.5%加えることが多く、寒天でそのままの分量を入れると固くなりすぎてしまいます。

ゼラチンを寒天で代用する場合は分量の約半量、もうすこし柔らかくしたければそこから少しさらに減らすなどの調整が必要です。

・寒天をゼラチンで代用

この場合は反対に固める力が弱いため多めに加える必要があります。

また、寒天は常温でも溶け出さずに固さを保てますが、ゼラチンは常温で溶けだしてきますので必ず冷蔵するようにしましょう。

どうしても代用する時には、上記にあげた注意点を気にしながら行うようにして見て下さい。

まとめ

ゼラチンの形状ごとの使い方や寒天には異なった特徴があります。

代用する際は表現したいお菓子の食感や水分量などに気を付けて代用する必要があります。

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