溶けたバターは冷やすと戻る? 冷やし固めたらどんな差が出るの?

お菓子作りでよく出てくる、バターをやわらかくする下準備。

うっかりしていてバターがカチカチで急いでやわらかくするためにレンチンしたら液体に…なんて経験はありませんか?

冷やすと見た目はやわらかくなったバターのように見えますが、実際に違いはあるのでしょうか?
今回は溶けたバターは冷やすと戻るのか?について書いていきます。

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溶けたらどうなるの?

バターには、ショートニング性、クリーミング性、可塑性(粘土のように形を変える性質)という3つの特性があります。

これはバターに含まれる結晶が均一に分散している(乳化状態にある)ために発揮される性質です。

一度溶けてしまうと結晶構造が崩れ分離します。この状態を冷やしても油脂は固まりますが結晶構造はバラバラで分離しているので上記の特性は発揮されません。

チョコレートが溶けて固まると性質が変わってしまうのと同じと思ってもらえればいいです。

冷やし固めたものを使うとどうなるの?

作るものによって変わってきますが、パウンドケーキだとふくらみが悪くなったり、クッキーだとサクサク感が減ったりすることが考えられます。

ものによっては油っぽい、硬いという仕上がりになってしまう可能性もあります。

溶けたものはどうしたらいい?

結論から言うと「やわらかくして使う」タイプのお菓子には使用しない方がいいと思います。

ただ、個人消費用で多少の食感や仕上がりが気にならない方は冷やしたもので行っても出来なくはないです。

作るお菓子にもよりますが、製法を変えるという手もあります。

例えばパウンドケーキの場合、柔らかくして砂糖と混ぜ合わせるのはシュガーバッター法という製法です。

しかし、オールインワン法という溶かしバターを加える製法もあるため、溶かしバターとしても使用できる場合も。

(もちろん仕上がりに差は出ますが、きちんとした製法の一種なのでおいしいですよ!)

製法の詳しい違いについてはこちらの記事を参照してください。

また、溶かしバターを使ったお菓子に変更するという手もあります。

意外と溶かしバターを用いるお菓子は多く、マドレーヌなどが用途として有名ですし、溶けたものを焦がしバターにすればフィナンシェにもなります。

バターをやわらかくするおすすめの方法

ここからはバターをやわらかくするおすすめの方法についてご紹介します。

もちろん一番いいのは室温でおいておくことですが、夏場だと溶ける可能性があり、冬場だと室温でもなかなかやわらかくなりません。

私がよく用いるのはレンジで行う方法です。

①使う分のバターを小さく切り分けます。
②耐熱容器に入れ、300wで10秒→取り出して混ぜるを繰り返すだけです。
ワット数はご家庭のレンジで一番弱いもので行ってください。

切るのがめんどくさいと思いますが、大きな塊のままレンジをすると周りに多く熱がかかり、周りが溶けて中が硬いという状況になります。

時間がかかるだけでなく、バターを溶かしてしまうリスクになります。

レンジは溶けてしまいそうで怖いという方は、細かく切ったうえで常温にすれば比較的早くやわらかくすることが可能です。

まとめ

一度溶けてしまったバターは構造が壊れて特有の性質が失われてしまい、冷やしても元の状態に戻りません。

冷やし固めたものでも近いものはできるかもしれませんが、仕上がりに影響するため、マドレーヌなど溶かしバターとして他のお菓子にしようするのがおすすめ。

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