生クリームを泡立てていてもなかなか固くならずホイップ出来ない!なんていう経験はありますか?
以前にクリームが分離してしまう原因について書きました。
今回はクリームが泡立たないに関して見ていきたいと思います。
ホイップ出来ない原因
1つ目はホイップ開始時の温度です。
スタート時の生クリームの温度は5℃前後が適温と言われています。温度が上らないように氷水にボウルを付けて泡立てますが、低すぎると泡立つのが遅くなる事があります。
ハンドミキサーがあれば楽ですが、手立てだと少し時間がかかってしまいます。
泡立てが初めてだとびっくりするかもしれませんが根気よく混ぜましょう。
経験上少し底が深いボウルで行うと比較的早くホイップ出来ます。(その方が飛び散らなくて後々楽です笑)
参考までにホイップにかかる時間とその目安について実際にデータを取ってまとめた記事もあるのでご覧ください。
2つ目は脂肪分の量です。
市販で売られているクリームは様々な物があり、低脂肪と書かれたものから、47%程度のものまであります。
物によっては料理用で、脂肪分が低く泡立てるのには向いていない製品もあるので買う前に製品の説明を良く読むと良いと思います。
最後は開封前の取り扱いです。
購入してから暑い車の中に置いていたり、冬でも暖房がよくきいた車内や場所で持ち歩いたりする事で製品の温度が上ってしまう事があります。
よく注意書きにもあるようにクリームは繊細な食材です。一度温度が上ってダメージを受けると泡立ちが悪くなったり、少しホイップしただけなのにボソボソに分離してしまう事もあります。
ホイップ開始の温度だけではなく、購入後の取り扱いから注意が必要です。また、一度凍ってしまった可能性も…
冷蔵庫に入れていたとしても、置く場所や冷蔵庫の種類などによっては凍ってしまう事も考えられます。
ホイップした後(ホイップクリームの状態)であれば凍結保存も可能なのですが、液体状態で凍らせてしまうと油と水分のバランス(乳化)が崩れてしまいます。
凍ってしまうと通常通りにホイップする事は出来ません。
どうしたらホイップできるの?
ホイップ出来ないという方の多くは、電動ではなく手で行っており、かつ脂肪分が低めのものを使っている気がします。
低脂肪のものほどホイップは大変で、電動でも結構時間がかかります。初めてホイップする方や以前に高脂肪のものでやった方は、低脂肪のものを使った時にホイップ出来ないと感じてしまうのかもしれません。
ではどうしてもホイップ出来ないときの救済方法は?
・液体のまま使用する
一番簡単な方法はホイップをあきらめて液体として使う事です。
パスタなどの料理や、生チョコなど液体のまま混ぜこむものなら使用できます。
・酸性の食品で固める
レモン汁やジャムといった酸性の食材には粒子同士をくっつきやすくする作用があるとされています。その為、ホイップしやすくなることが期待できます。
ただ、酸味が出てしまうので用途によってはお勧めできないので気を付けてください。
詳しくはこちらの記事で紹介しています。
レモン汁で早くホイップ出来る?どれくらいの量入れるといいの?
たまに、「レモン汁を少し加えると早くホイップ出来る!」などとありますが…
実はあれは本来のホイップとは厳密には少し違っていて、強制的に固まらせていると言うものに近いと思っています。
(酸でクリームのタンパク質を変性させることで凝固させています)
もちろんこの方法でも見た目はホイップクリームですし、少し酸味のあるさわやかな風味も感じられる為、裏ワザとして私もたまに使います。ただ、やはり酸味が気になってしなう方もいるので、用途を考えて行うのがいいかと思います。
詳しくは過去に書いたレモン汁を加えてホイップした
実験記事がありますのでそちらをご覧ください。
まとめ
ホイップ出来ない時に考えられる原因
・温度が低すぎて泡立つのが遅くなっている
・脂肪値が低くて泡立ちにくい
・購入後に一度温度が上がってしまった
・購入後に凍ってしまった
救済法
・液体のまま違う用途で使用する
・レモン汁やジャムなどの酸性食品を少しだけ加えてみる
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