【完全版】メレンゲが泡立たない原因と対策!失敗したら復活できる?

メレンゲを作る際にこんな経験はありませんか?

・泡立たなかった
・ツノが立たず柔らかい
・水分が出る
・ボソボソして混ぜたらダマになる

初心者の方にとっては少し難しいメレンゲ。

今回はメレンゲを作る際のコツと失敗する原因と復活するのかについて書いていきます。

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メレンゲとは

メレンゲとは卵白に砂糖を加えて泡立てたものを指し、いくつか種類があります。

どれも卵白に砂糖を加えるという部分は同じなのですが製法によって主に3種類に分かれます。
メレンゲの種類について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

なぜメレンゲになるのか

失敗するポイントを理解するうえで、まずはそのメカニズムからご紹介したいと思います。
お急ぎの方は飛ばしてもらっても構いません!笑

そもそもなぜ卵白を泡立てるとあの状態になるのでしょうか?それには卵白に含まれているたんぱく質が関係しています。

卵白の90%は水分で、残りの10%はたんぱく質でできていると言われています。
このたんぱく質には「気泡性:泡立つ性質」と「空気変性:空気に触れると固くなる性質」があります。

これらの性質によって「攪拌し空気を抱き込む」→「抱き込んだ空気に触れて硬くなることで気泡が安定」→「しっかりしたメレンゲ」になるのです。

ちなみに卵白の温度が低いと泡立ちにくくなりますが、キメが細かく硬めの仕上がりになります。

もし電動ではなく手動で行う場合は室温にした卵白を用いると比較的泡立てやすくなります。(冷やしたものに比べると固さは落ちるので注意!)

失敗する原因

砂糖を分けて入れなかった

砂糖には気泡を安定させる力があるのですが、最初に全て加えてしまうと、卵白の水分と砂糖が結びつくことで粘度が上がり、空気をうまく抱き込めなくなってしまいます。

泡立てながら徐々に砂糖を加える意味は空気を抱き込みながら、その抱き込んだ泡を安定させていく意味があるのです。

油分(卵黄)が入ってしまった

よくメレンゲを作る際に、ボウルや泡だて器に油分がないことをよく確認!とレシピの注意点で書かれているかと思います。

また、卵黄も入れないようにとも書かれているかと思います。

卵黄には油分が含まれており、油分には「消泡作用:泡を消す力」を持っている為です。

もし油分が残っているとどれだけ泡立ててもすぐに油分が泡を消してしまうため、ゆるかったり泡立たなかったりという現象が起こります。

泡立て不足

こちらは簡単な理由ですね。とくに手立てで慣れていない(泡立て方が上手くない)方は少し時間がかかる方もいるかもしれません。

とは言っても10分以上様子が変わらないようだと他の要因の可能性が高いです。

また、泡だて器の動かし方でも注意が必要。

特に電動ホイッパーの場合、一点で動かさなくてもある程度は泡立つのですが、ムラが出来る為、きれいに泡立っているところと泡立っていないところが出てしまいます。

その結果、水分が出ているような状況になってしまうのです。

特にボウルに接している部分は泡立てづらく、メレンゲを立てたボウルを傾けて滑り落ちるようであればムラが出来ている可能性が高いです。

泡立ての最中にボウルを回したりやホイッパーを全体的に混ざるように動かすなどの工夫が必要です。

卵が古かった

卵白には濃厚卵白(黄身の周りにある厚い部分)と水様卵白(それ以外のサラサラした部分)の2種類があります。

濃厚卵白は網目構造をとっており、水分を含んでいるのですが、時間が経つにつれてほどけて水様卵白へと変化していきます。この水様卵白はコシがないため泡立ちにくい性質があります。フィナンシェなどはあえてコシの弱い水様卵白の方をお勧めしているレシピもありますね。

泡立て途中で時間を空けた

泡立てている途中で他の作業を行い、また戻って泡立てを行うときれいに泡立たないことがあります。

これは先ほど説明した「空気変性:空気に触れると固くなる性質」によるもの。

泡立てている途中だとまだ完全に気泡がしっかりしていないのにやめてしまう事で、支えられていない気泡はつぶれてしまいます。

一方で中途半端に固まってしまうので再度泡立てをしてもその固まった部分が泡立ての邪魔をして失敗してしまう事も考えられます。

泡立て過ぎた

ボソボソしたり、水分が出たり、混ぜ合わせた時にきれいに混ざらずダマのようになる場合は泡立て過ぎの可能性があります。

生クリームのホイップ同様、混ぜ続けるとせっかく抱き込んだ水分と空気が抜け、離水がおきます。

固く仕上げたいがためにずっと攪拌してしまう方がいるのですが、最後の砂糖を入れてピンとツノが立てばそれ以上は攪拌しない方がいいです。

失敗した場合は復活する?

メレンゲづくりに失敗した場合再び泡立てる方法はあるのでしょうか?

残念ながら泡立て不足以外の場合はメレンゲとして使用することはできません。
その為、復活方法というよりは活用方法になりそうです。

失敗したメレンゲの活用方法

基本的には卵白と砂糖を入れた状態かと思うのでそれらの材料を使った焼き菓子に応用するのがおすすめ。

以下は私がおすすめしたい活用レシピをいくつかご紹介します。

共通する注意点はメレンゲ作りで入れた砂糖の量をレシピの砂糖分量から引いて作ること。

例えばレシピの砂糖分量が60gとかいてあり、メレンゲ作りで30g入れていた場合は、差の30gのみお菓子を作るときに使用してください。

また、卵白の分量も1つ分として書いているので、メレンゲ作りに使用した分量によってそれぞれ倍などに増やしてください。

ラングドシャ

こちらはバターと薄力粉さえあれば作ることができるお手軽クッキーです。有名なので誰しも1回は食べたことがあるのではないでしょうか。

■材料

卵白1個分(メレンゲに使った量に合わせて下記の量を調整)
バター30g
薄力粉30g
グラニュー糖30g(メレンゲ作りで入れた分を引いてください)

①バターと砂糖をホイッパーで混ぜ、クリーム状にする。
②卵白を3回に分けて加え、その都度よく混ぜ合わせる。
③振るった薄力粉を加え混ぜる。(あまり混ぜすぎないようにする)
④絞り袋(なければスプーンでもOK)で少し間隔をあけてオーブンシートの上に絞り出す。
⑤170℃に予熱したオーブンで10分ほど焼いて完成!

こちらは卵白1つ分の分量なので、複数個使った場合はバターや薄力粉を増やしてください。

クロッカンクッキー

カリっとした食感が特徴のクッキーでヘーゼルナッツやコーヒーが入っているタイプもよく見かけます。ナッツはお好みのものを使ってもらって構いません。

■材料

・卵白1個分
・グラニュー糖60g(メレンゲ作りで入れた分を引いてください)
・お好みのナッツ類(アーモンドやクルミなど)60g
・薄力粉40g

①ナッツ類は砕いたり刻んだりしておく。お好みで少し大きめにしても食感が残っておいしいです。
②卵白に砂糖を入れ混ぜる(ここはメレンゲ作りの工程でほぼ終わっているはず)
③卵白に砕いたナッツと薄力粉を加えて混ぜ合わせます。
④スプーンなどでオーブンシートの上に少し間隔をあけて乗せ、160℃のオーブンで15分程度焼きます(ご家庭のオーブンによって変わるので様子を見て追加してください)

ヴィジタンディーヌ(フィナンシェ)

少し工程などが難しくなりますがこちらもかなりおすすめの活用方法です。

ヴィジタンディーヌとはフィナンシェに似たお菓子で卵白を泡立てること以外は工程や材料もほぼ同じです。

もしも全く卵白が泡立っていない場合はフィナンシェとしても応用可能です。ただ、アーモンドプードルが必須となってしまいます。

材料および工程はこちらのフィナンシェレシピと同じです。砂糖の量だけ既に入れたものを引くようにしてくださいね!

まとめ

メレンゲを失敗する要因としては

「砂糖を分けて入れなかった」
「油分(卵黄)が入ってしまった」
「泡立て不足」
「泡立て過ぎ」
「卵が古かった」
「泡立て途中で他のことをした」

ことなどが考えられ、失敗した(泡立たなかった)場合はメレンゲには使用できません。

失敗した卵白は他のお菓子にリメイクして使いましょう。

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