マーガリン=体に悪いは昔の話!?その理由とトランス脂肪酸について簡単に解説!

私も昔に聞いたことがあるのですが…

マーガリンはプラスチックと同じ作り方をしているから食べるプラスチックだ!
トランス脂肪酸が多く含まれているので体に悪い!

ということを聞いたことはありませんか?

なんとなくで噂を聞いたことがある方は敬遠しがちなマーガリンですが、実は現在はそんなことはないかもという話をしたいと思います。

スポンサーリンク

なぜマーガリンは体に悪いといわれるのか

多くの場合体に悪いとされているのはトランス脂肪酸が原因です。

WHO(世界保健機関)でも、トランス脂肪酸は「総エネルギー摂取量の1%未満(平均的な日本人で約2g未満)」にするように勧めています。

では、まずマーガリンの製造方法についてご説明します。

マーガリンの原料は主に大豆油、なたね油などの植物油を主体として作られることが多いです。

ご存じの通り、大豆油、なたね油は液体なので、マーガリンのような固体にするには何かしらの加工が必要です。

昔はこの液体⇒固体にする際に水素添加法という方法が良く知られていました。

この水素を添加して固体にするという方法によってトランス脂肪酸ができてしまうので、体に悪いといわれていたのです。

トランス脂肪酸ってなぜ体に悪いといわれる?

トランス脂肪酸を多くとると、血液中のHDL(善玉)コレステロールが減少し、LDL(悪玉)コレステロールが増えるといわれています。

その結果、動脈硬化を起こして心筋梗塞や脳梗塞のリスクがあがるとされています。
参考:脂質やトランス脂肪酸が健康に与える影響:農林水産省 (maff.go.jp)

トランス脂肪酸が体に良くないというのはわかりました。

ただ、マーガリンに多く含まれているというのはあくまで昔の話で間違った認識かもしれません。

今と昔で何が違う?

トランス脂肪酸が体に悪いという認識が定着しだしたのはWHOの摂取目標によるところが大きいです。

この「総エネルギー摂取量の1%未満(平均的な日本人で約2g未満)」というトランス脂肪酸の摂取目標は、日本人にとって今も昔もオーバーすることはないような基準なのです。
※1)食品安全委員会によると、日本人の場合は平均値で総エネルギーの0.3%とWHOの目標を下回っているとされています。

ただ、普通の人はこの基準がどの程度なのかわからず、不安から控える動きが強くなりました。

皆さんあまり知らないのですが、日本で売られているマーガリンは昔も今も水素添加以外で作られているものも多く、そこまでトランス脂肪酸の含有量は多くありませんでした。

しかしトランス脂肪酸の悪さの知識だけが広まり、摂取量の認識があまり広まらなかった結果、トランス脂肪酸が含まれているマーガリンは悪いという認識になったのではないかと思います。

現在はさらに技術の発展により、水素添加は一切行わずにおいしいマーガリンを製造できるようになりました。

そのため一概にマーガリン=トランス脂肪酸が多いとは言えないのです。

もう一つあまり知られていない事実があるのですが、実は100%乳由来のバターやクリームでもトランス脂肪酸は一定量含まれています。

なんなら最近のマーガリンはバターよりもトランス脂肪酸が少ないこともあるようです。※2

マーガリンのメリット

ここまではネガティブな話が多かったので、ここからはマーガリンのメリットについても触れていきたいと思います。

価格が安い

最近値上げ祭りになっていますが、乳製品の価格も上昇中です。

マーガリンの原料である植物油も値上げになっていますが、バターに比べると価格はリーズナブルです。

パンに塗る以外にもケーキ用に200g、450gなども売っているのでお菓子作りにもおすすめです。

風味の点ではバターに軍配が上がりますが、普段のおやつ用であったり、半分をマーガリンに置き換えるなどでコストを抑えることができます。

作業性がいい

ご存じの通り、冷えたマーガリンでも比較的柔らかくて作業がしやすいというメリットがあります。

特にパイやクロワッサンなど折り込む際にはかなり便利です。

様々な機能性を持っている

最近の技術によってマーガリンといっても様々な機能性をもった商品が出ているので、選択肢が多いというのもメリットです。

スーパーなどに行くと、カロリー〇%オフなどヘルシータイプやチョコレートやナッツが練りこまれたものなどかなり種類が多いです。

また、業務用ではサクサク感をアップさせるマーガリンやふくらみを良くするマーガリンなど様々なものが開発されています。

このように様々な機能性を持たせられるというのがマーガリンの最大のメリットだと思っています。

過剰に毛嫌いせず、ぜひ食事やお菓子作りに取り入れてみては?

まとめ

トランス脂肪酸は日本人の平均摂取量は総エネルギーの0.3%とWHOの推奨(1%)よりも低いので、過剰に気にするよりも偏った食事をしないことが重要。

マーガリンだけに多く含まれていることはなく、実は今の製法だとほとんど含まれていない。

バターにはないメリット(価格、作業性、機能性)が多いので賢く取り入れると便利。

参考
※1)食品に含まれるトランス脂肪酸の食品健康影響評価について | 食品安全委員会 – 食の安全、を科学する (fsc.go.jp)(内閣府 食品安全委員会HPより)

※2)トランス脂肪酸のご心配について 食品製品 事業内容 ミヨシ油脂株式会社 (miyoshi-yushi.co.jp)

コメント

タイトルとURLをコピーしました