パウンドケーキに薄力粉と強力粉を入れる意味は?代用できる?

先日、バナナを使ったパウンドケーキのレシピを友人に教えたところ、質問がありました。
「なぜバナナケーキには薄力粉と強力粉を両方入れるの?家にないから薄力粉だけでもいい?」

話を聞くと、パウンドケーキはふわっとしているイメージで、なぜパンに使用されるような強力粉を使うのかわからなかったようです。

パウンドケーキでたまに見かける強力粉を使ったレシピ。
強力粉を使っている意味を分かっておらず、薄力粉だけのレシピも多いからという理由だけで代用してしまうと失敗につながるかも…

スポンサーリンク

薄力粉と強力粉の違い

まず、小麦粉には薄力粉、中力粉、強力粉など種類がありますがどう分けられているかご存じですか?実はたんぱく質の量で分類されているんです。

小麦粉のたんぱく質からはグルテンという粘りや弾力の元になる物質が出来ます。このたんぱく質量によって小麦粉の種類が分類され、たんぱく質が少ない順で薄力粉→中力粉→強力粉となります。

そのため、同じ小麦粉でも薄力粉と強力粉では性質が大きく異なります。
例えば薄力粉を使った生地はふわっと柔らかくサラサラした生地(スポンジケーキ生地など)が出来上がります。一方で強力粉を使った生地だとねっとりもっちりした硬めの生地(パン生地など)が出来上がります。

強力粉を薄力粉で代用するとどうなる?

同じ小麦粉なので極論を言えば代用できますが、使用している割合によって仕上がりがかなり変わってきます。

今回はバナナのパウンドケーキだったのですが、この場合代用してしまうと恐らく失敗するので代用しない方がいいです。

パウンドケーキやバターケーキは何となくふわっとしっとりしているイメージをお持ちの方もいるのではないでしょうか?恐らく友人もパウンドケーキなのに強力粉?と思って質問してきたのだと思います。

このバナナケーキにおける強力粉の役割は生地に少し粘度を与えることで、中に入れるバナナを底に沈めないというもの。もし薄力粉だけで作ってしまうと粘度が低く、バナナの重みに負けてしまい焼いているうちに底へ沈んでしまいます。

フルーツケーキなどでは粉をまぶすことで分散も可能ですが、バナナなど大きく水分の多いものは難しいです。

そのまま焼きあがるので上から見た焼き上がりは良くても、型から取り出すとケーキの下半分にバナナが集まってドロッと形が悪いものになってしまいます。

ほぼケーキとバナナ部分が別々に分かれてしまうので食べられなくはないですが見た目は良くないうえに食べづらいです。笑

このように、強力粉を使用している場合は何かしら意味があるレシピがほとんどです。どうしても代用したい場合、なぜ強力粉を使っているのかを理解する必要がありそうです。

私が知る限りは今回のバナナように何か具材を混ぜるとき、底に沈まない様に使用していることが多いですね。

私のレシピの場合、全て強力粉で作ってしまうと固くパンのようになってしまうため、ケーキとしての食感を保ちつつも一定の大きさのバナナが沈まないように調整して割合を考えています。

バナナケーキに限らず、レシピに書いてある配合や具材の大きさ指定がある場合はその大きさもきちんと守るようにすることをおすすめします。

私はなぜその材料を使っているのか意味が分からない場合、あえて配合を変えてどうなるのか試したりすることはありますが…笑

薄力粉以外なら代用できる粉はある?

強力粉を薄力粉で代用するのはおすすめしないという事まではお話しました。では薄力粉以外なら代用できる粉はなるのでしょうか?

これも残念ながら同じ役割を持ちそうなものはありません。強いて言うなら中力粉や準強力粉でしょうか。(強力粉がなくてこれらがあるのはレアケースだと思いますが笑)

ただ、この場合も代用前と同じ粘度になるように、薄力粉との割合を試して行う必要があるので全量薄力粉でやるよりはいいと思いますが、そのまま代用してしまうと仕上がりに差は出てしまう事が考えられます。

まとめ

強力粉を入れるのには意味があるので基本的には代用不可。どうしても代用する場合はレシピにおいて強力粉を使用している意味を理解したうえで行う必要がある。

コメント

タイトルとURLをコピーしました