ご家庭の冷蔵庫でマーガリンやバターを保管しているときに、ふと色が濃くなった?と感じることはありませんか?
変色しているようにも見えるので、腐っていない?食べても大丈夫?と不安になる方もいるかもしれませんね。
今回は、なぜ黄色が濃くなるのかについて書いていきます。
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そもそもなぜ黄色っぽいの?
まず、バターがなぜ黄色く見えるかご存じでしょうか?
これはニンジンなどに多く含まれる黄色い天然の色素であるβ-カロテンというものが正体です。
では、なぜニンジンに含まれているようなものがバターに含まれるのでしょうか?
答えは牛が食べるエサに由来しています。
多くの牛は牧草を食べて育ちます。牧草は葉緑素(緑色に見える原因)が強いので緑色のイメージですが、実は黄色い成分も多く含んでいるのです。
この色素は脂に溶けやすく、体内に入った後は脂肪とくっついて蓄積したり栄養として使われたりします。
人間でもみかんをたくさん食べていると手が黄色く見えるというのも、色素の種類は違いますが、体脂肪とくっついた色素が原因なのでイメージは同じです。
牛が出す生乳にはご存じの通り脂肪分が含まれるので、牧草由来の黄色い色素が含まれてきます。
この色素は脂肪分にしか含まれていないので、牛乳だと白いですが、クリームになって脂肪分が多くなると少し黄色味がかってきます。そこからさらに脂肪分を高めたバターはより黄色っぽく見えるというわけです。
だた、牛が食べるエサに由来しているので、北海道など牧草主体の餌を食べている場合とそうでないかによって黄色さの濃い薄いは違います。
もし機会があれば、原料の産地による違いなどを見てみても面白いかもしれませんね。
簡単に見たいという方へは北海道の生クリームと北海道以外の生クリームでバターづくりをすればわかるかもしれません。お子様の自由研究にもおすすめです!
バターづくりについてはこちらをご覧ください。
ここまではバターの話でしたが、マーガリンにも着色料としてβ-カロテンを添加している場合が多いです。特にバターに寄せている商品なんかは色味も似せるためによく使われています。
なぜ色が濃くなる?
さて、前置きが長くなりましたが、ここからはなぜ黄色が濃くなるのかについてみていきます。
結論から言うと、乾燥することで表面上の脂肪分がより濃くなってβ-カロテンの色が濃くみえるからです。
そのため、色が濃くなったからと言って食べられなくなるわけではありません。
基本的にマーガリンもバターも油分が多く、腐りにくいとは言われますが、ものによっては日持ちがしないタイプもあるので、できるだけ早めに召し上がられることをおすすめします。
まとめ
バターが黄色く見えるのは、牛が食べる牧草由来の色素のため。
マーガリンにも同様に色素を添加することが多いので黄色く見える。
黄色が濃くなるのは水分が飛んで脂肪分が部分的に濃くなることでより黄色く見えるため。
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