無脂乳固形分とは?焦がしバターの焦げや脱脂濃縮乳って何?

牛乳やアイスなどに書いてある無脂乳固形分ってどんなものかご存知ですか?乳脂肪分は分かっても無脂乳固形分が何か説明できる人はそこまで多くない気がします。

牛乳の成分表示

実はお菓子においても重要な成分で、知っているとお菓子作りにも役立つかもしれませんよ。今回は無脂乳固形分について書いていきたいと思います。

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無脂乳固形分とは?

まず無脂乳固形分とは何かをご説明します。食品の成分は大きく水分と固形分の2つにわけることができます。
固形分にはたんぱく質、脂肪、炭水化物、ビタミン、ミネラルが分類されます。

無脂乳固形分は脂肪以外の乳に含まれる固形分という意味でたんぱく質、炭水化物、ビタミン、ミネラルが該当します。

多いと何が変わる?

味を左右されるもので代表的な5味(甘味・塩味・酸味・苦味・旨味)が知られています。無脂乳固形分はこの5味の形成に大きくかかわっています。

無脂乳固形分に含まれる成分の例としては以下が挙げられます。
甘味…乳糖
塩味…塩化物
酸味…リン酸、クエン酸
苦味…カルシウム、マグネシウム

アイスクリームなどは乳固形分や無脂乳固形分などの記載があるかと思いますが、一概に乳脂肪分だけ高いものよりも無脂乳固形分も高い方が濃厚でおいしく感じる方が多いと思います。

実際にハーゲンダッツなどの濃厚なアイスは乳脂肪分だけでなく無脂乳固形分も高い傾向があります。

このように無脂乳固形分は脂肪分の濃厚感に加えて、乳の風味やコクと結びついているのです。

お菓子における活用

無脂乳固形分を高めると乳の風味やコクが増すということまでお話してきましたが、実際にお菓子作りにおいてどう活用すればいいでしょうか?

いくつか活用できそうな例を紹介します。

・脱脂濃縮乳を使ってみる

コンデンスミルク(練乳)は有名ですが、これの脂肪と糖分が除かれた状態の液体を脱脂濃縮乳と言います。たまに無脂肪ヨーグルトの原料として書いてある製品もありますね。

これはいわば無脂乳固形分を濃くした液体です。牛乳を使うレシピの一部を脱脂濃縮乳で代用することで乳の風味やコクを増やすことができます。

入手方法としては通販が基本でスーパーなどではあまり手に入りませんが、無脂肪牛乳からでも作ることはできます。
作り方は簡単。無脂肪牛乳を鍋で煮詰めて、半分くらいの量になれば完成です。
※結構時間がかかるの火が強すぎることでの焦げ付きに注意です

私がやったことあるのはプリンやカスタードクリーム、パンなどですが、いずれもかなり濃く、同じ砂糖の量なのにかなり甘味を感じました。
そのため代用するのは1/3程度から多くても半分くらいにするのがおすすめです。

私が購入したのはこういうものです。

・焦がしバターを作る時の工夫

焦がしバターを作る時、濾すという工程を踏むレシピがあると思います。これは細かい焦げを取り除き、見た目や触感を良くするためなのですが、この焦げって何か考えたことはありますか?

実はこの焦げの正体は無脂乳固形分だったのです。人によって作り出したいお菓子のイメージは違うので一概には言えませんが、私は美味しさの元を捨てている気がするのでいつもお菓子の中に入れ込んでいます。

とはいっても焦げてしまうとただ苦いだけなので私が焦がしバターを作る時は、沈殿物(固形分)の部分が茶色に色付いた時点で止めます。この程度でも十分焦がしバターの風味はつきます。

実際に沈殿物を食べてみると香ばしくおいしく感じると思います。焦がしバターは大体フィナンシェに使いますが、固形分も入れた方がより味わい深い気がします。

もし今まで焦がして捨ててしまっていた方は一度完全に焦がす前に止めて濾さずに使用してみてください。より美味しいお菓子ができるかもしれませんよ?

まとめ

無脂乳固形分は乳の風味やコクにかかわる成分で、高めることでお菓子の味にも変化を与えることができる。成分を高める方法としては脱脂濃縮乳を使用したり、乳製品の加工工程で捨てないようにするなどがある。

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