クリームは温めた後でも冷やせばホイップできる?実際に検証してみました。

クリームは温めた後ホイップできるのか??

ふとそう思い検証したことがあります。

というのも紅茶クリームを作る際に、温めたクリームで煮出すと味を濃くできるのでは??と思ったためです。

さて、鍋などでクリームを温めた後でもきちんと冷やせばホイップできるのでしょうか?

今回はその内容について書いていきます。

検証方法

鍋でクリームを周りが少しふつふつする程度まで温め、その後熱伝導の良い金属ボウルに移して氷水で7℃まで急冷しました。

①冷えた直後にそのままホイップをした場合
②冷えてから1晩冷蔵庫で冷やしてホイップした場合

の2パターンで検証しました。

商品は無添加の動物性、植物性両方で検証を行いました。

検証結果

生クリームについて

①については15分以上ハンドミキサーで泡立ててもトロミさえつきませんでした。

②についてはとろみがつくものの、15分以上泡立ててもそれ以上硬くなりませんでした。

②のとろみがついた状態がこちら

羽の筋が薄っすら残るくらいまではホイップ出来たのですが、通常のようにはいきませんでした。

植物性クリームについて

①については生クリーム同様ホイップできませんでした。(液状のまま)

②についてはしっかりとホイップできましたが、通常よりもべったりして重めな印象でした。

恐らく空気があまり入っていないと思います。(オーバーランは測っていませんが低いと思います)

ホイップできなかった要因

①温めた後すぐにホイップした場合

恐らく、脂肪分が温められることで固体状から液体状となり、ホイップの立体構造を作るための固い脂肪が存在しなかったことが原因だと思います。

以前にホイップの仕組みについて書いた記事があるので詳しくはそちらをご覧ください。

脂肪は固体⇒液体の変化は熱を加えることで早いのですが、液体⇒固体への変化は結構時間がかかるとされています。

参照:乳と乳製品のQ&A クリーム類はどのように製造されていますか?:日本乳業協会
https://nyukyou.jp/dairyqa/2107_028_420/

今回は殺菌程高い温度ではありませんが、それなりに時間が必要だったと考えられます。

②一晩寝かした場合

こちらは①と違ってある程度固体の脂が出来上がっていたことが原因だと思います。(エージングの効果:上記日本乳業協会のリンク参照)

生クリームと植物性で違いが出ましたが、植物性は乳化剤が入っているため、熱でダメージを受けてもある程度乳化が保たれてホイップできたのではないかと考えられます。

生クリームは天然の乳化膜しかもっていないので、ダメージから回復しきれなかったのでしょうね。

ただ、植物性でも商品によってはホイップできない可能性もあるため、あくまで試す際は自己責任でお願いします(笑)

まとめ

今回、クリームを温めて冷やせばホイップできるのかを検証しましたが、
・動物性の生クリームはホイップ不可
・植物性のクリームは温めた後に1晩程度冷やせばある程度はホイップ可能
という結果でした。

ただ、植物性にしても本来の状態よりは空気が入らなかったりと不具合はあるので、ホイップする場合は温めないことをおすすめします。

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