お菓子作りに欠かせない洋酒。よく使うものとして、ラム、コアントロー、ブランデーなど様々ですが、どの洋酒を使えばいいのか迷ったことはありませんか?
今回は洋酒の特徴と使った時の影響、おすすめの組み合わせについてまとめます。
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お酒の種類
まず、お酒にはどのような分類があるのか簡単に見てみましょう。
- 醸造酒:原料に酵母を加え発酵させたもの
- ワイン、清酒、ビールなど
- 蒸留酒:醸造酒を蒸留したもの。スピリッツとも言われる
- ラム、ブランデー、キルシュなど
- 混成酒:醸造酒や蒸留酒に果実やスパイスなどの香りや味を移したもの
- リキュール類(コーヒーリキュール、カシスリキュールなど)
主にお菓子で使うことが多いのは蒸留酒といいわれるものが多く、用途に応じてリキュールで風味をプラスすることもあります。
では、ここからはよく使うものについて詳しく見ていきます。
ラム酒
ラム酒は蒸留酒の一つで、熟成度合いによりいくつか種類があり、ライトタイプ(ホワイト)、ミディアムタイプ(ゴールド)、ヘビータイプ(ダーク)と大きく分けると3種類あります。
ちなみにラムというと褐色のイメージがありますが、あれは樫(かし)の樽の色が移ったもので、ステンレスの樽で発酵させたものは透明なものもあります。
お菓子に用いる場合ミディアム以上を使うことが多いです。
それぞれの特徴として
・ミディアム(ゴールドラム)
生菓子などに向いており、上品な印象。
・ヘビー(ダークラム)
風味が強く、耐熱・耐油性もあるため、焼き菓子などに向いている。
ラム酒を使った時のお菓子への効果
ラム酒を使った時の効果ですが、素材の風味を軽くする、マスキング効果、熟成感の付与などがあります。
よくある使い方として、そのまま加えたり塗ったりする他、ドライフルーツをラムで漬けておき、フルーツケーキなどに用いたりすることもあります。
ブランデー
ブランデーは果実を原料とした蒸留酒の総称です。
こちらもいくつか種類があり、産地や原料によって種類が異なります。
ではそれぞれ特徴を見ていきます。
・コニャック
フランスのコニャック地方に由来し、ブドウが原料となっています。
製造方法として、2回蒸留を行うため、雑味がなくまろやかな風味が特徴です。
・アルマニャック
フランスのアルマニャック地方に由来し、こちらもブドウが原料となっています。
製造方法として、1回しか蒸留を行わないため、少しクセが強く、独特の風味があります。
・カルバドス
フランスのノルマンディ地方で作られるものに限定され、こちらはリンゴが原料となっています。(ノルマンディ地方以外でつくられた同様の蒸留酒はアップルブランデー)
甘味が強いのが特徴で、フルーティーな香りがあります。
ブランデーを使った時のお菓子への効果
ブランデーを使った際の効果ですが、素材に高級感を与えたり、素材の風味を増強させる効果があります。
例としてゼリーなどへ加えることでフルーツの熟成感や高級感を演出したり、モンブランなどに奥行きを持たせる用途などにおすすめです。
キルシュワッサー(キルシュ)
キルシュと呼ばれることも多いこちらはサクランボを原料とした蒸留酒です。
使うサクランボの種類や部位(果実か種か)によって風味が異なり、果実を使ったものは甘味が強いです。
キルシュを使った時のお菓子への効果
キルシュを使用すると生クリームやカスタードの風味を立たせたり、ベリー系のフルーツの香りを増強させる効果があります。
また、キルシュの持つ甘味によって、酸味の強いフルーツをマイルドにさせる効果もあります。
ホワイトキュラソー(コアントローなど)
こちらはブランデーなどの蒸留酒を原料に、オレンジの皮などで風味付けしたリキュールの一種です。
名前にある通り、色が透明なのですが、しっかりオレンジの風味がついているのが特徴。
ホワイトキュラソーの中でも有名なのがコアントローです。
こちらの方の名前の方がよく知られているかもしれませんね。
ホワイトキュラソーを使った時のお菓子への効果
すっきりした味わいで、素材の風味を立たせるほか、チョコやコーヒーと合わせることで、酸味の緩和に用いることがあります。
オレンジキュラソー(グランマニエ)
こちらもホワイトキュラソー同様に、蒸留酒にオレンジの風味をつけたリキュールの一種。
オレンジキュラソーの中で有名なのがグランマニエ(グランマルニエ)です。
ホワイトキュラソーは透明なのに対し、オレンジキュラソーはオレンジ色になっています。これは着色料などではなく、樽で熟成されることで、樽の褐色が移ったものです。
ホワイトキュラソーとは違いオレンジキュラソーは樽での熟成工程があるため、より香りが強いのが特徴。
オレンジキュラソーを使った時のお菓子への効果
芳醇なオレンジの香りを生かして、柑橘感の演出や、甘味をすっきりとさせる効果があります。
おすすめの組み合わせ
よくある使い道として、カスタードを例にどのような雰囲気になるのかを見ていきます。
・カスタード+ラム
軽い雰囲気の味
・カスタード+ブランデー
ずっしりと高級感のある味
・カスタード+グランマニエ
柑橘感を感じ、甘味を抑えた少しすっきりとした味
・カスタード+コアントロー
さわやかですっきりした味。夏場などにおすすめ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。洋酒にもさまざまな種類があり、お菓子にもさまざまな印象を与えることができます。
季節や合わせる素材によってぜひ様々な組み合わせを試してみてはいかがでしょうか。
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